「釉薬」が織りなす、無限の色彩

 有田焼には、青磁、黄磁、飴釉、辰砂(しんしゃ)釉、柿釉など様々な色釉が使われています。
碧、緑、黄色など様々な色があり、透き通ったものや白濁したものもあります。
 色釉を使うことで、陶磁器に深みのある表情が生まれ、より華やかで装飾的な作品に
となります。

【有田陶芸協会作家にみられる主な釉薬表現】
・青磁 ・青白磁 ・辰砂(しんしゃ)/釉裏紅 ・天目 ・結晶釉 ・緑釉 ・鉄釉/錆 ・焼き締め ・灰被り

【釉薬を主に作陶する作家】
・梶原茂正 ・庄村健 ・照井一玄 ・中尾哲彰 ・馬場九洲夫 ・廣澤益次郎 ・前田泰昭

梶原 茂正

KAJIHARA Shigemasa
(1948,8.25~) 茂正工房
・有田陶芸協会会員

 中国の宋時代(北宋、南宋)の青磁の研究を基本にガス窯や薪窯では特に窯変効果を狙い、現代の器として展開しています。
https://shigemasa-kajihara.com/

「月白面取瓶」 梶原茂正

庄村 健

SHOUMURA Ken
(1949,4.15~) 晩香窯
・有田陶芸協会副会長
・日本工芸会本会員

 幻想的な釉薬表現である「藍染」と「紅染」を中心に作陶。独自に調合した釉薬を用い、柔らかく温かみのある作品を生み出しています。
平成29年には「現代の名工」に認定。
創り出される作品は国内外で高く評価されています。
https://www.bankougama.com/

「藍染大鉢・薫風」 庄村健

照井 一玄

TERUI Ichigen
(1943,12.29~) 岳窯
・有田陶芸協会会員

 色絵磁器壺「装う」シリーズ

最近は色絵磁器に挑戦しています。アフリカの大地に生きる人々の心は限りなく明るいように感じられます。底抜けに明るいアフリカの人たちがまとっている衣装、あの雰囲気を表現してみようと考案した図柄です。素焼き生地に、マスキングシートを円に切り取り、一つ一つ貼って作られた隙間を呉須で埋めると、それが下描きとなって、釉薬をかけて本焼きをする。本焼き後、円の部分に上絵を付けて完成。
https://www.youtube.com/watch?v=2-ha35fYcZs

「月沙天目叩きブラック」 照井一玄

中尾 哲彰

NAKAO Tetsuaki
(1943,12.29~) 玉峰窯
・有田陶芸協会会員

 夜空の満天の星の煌めきを映し出したような結晶釉「銀河釉」を開発し、その釉薬を用いて、花瓶、茶道具、食器を作っています。
長年の修練によって身につけたロクロの技による美しいフォルムの作品はその釉薬の美しさと共に、海外での評価も得ています。
最近ではオランダ人の弟子の修行風景とともに、SNS等で人気が出ています。
https://www.gingayu.com/

「明日への神話」 中尾哲彰

馬場 九洲夫

BABA Kusuo
(1952,6.19~) 真右エ門窯
・有田陶芸協会副会長
・日展会友

 陶芸の色彩の世界を追究 輝く宇宙の黒と称される『油滴天目』や夏の夜空を表現した『銀河』宝石紅(ルビー紅)の『辰砂釉(銅釉秘伝)』 ヨーロッパに起源のある『結晶釉』など、 美しい宝石のような陶磁器を制作しています。
『日本の伝統を守る』という精神の元、 先人から受け継いだ技術を後の世に伝えていくという使命を背負っています。
http://sinemon.com/

「遥かな嶺」 馬場九洲夫

廣澤 益次郎

HIROSAWA Masujiro
(1943,11.24~) 益次郎窯
・有田陶芸協会会員

 青白磁の技法に情熱を注ぎ、伝統的な美を守りながらも新たな表現を追求しています。作品作りにおいては、釉薬と彫刻の細部にこだわり、青白磁ならではの優雅な色合いと滑らかな質感を大切にしています。
静謐な美しさと深みを持ち、伝統を継承しつつも現代の空間に調和するものを目指しています。

「象嵌幾何文皿」 廣澤益次郎

前田 恭昭

MAEDA Taisho
(1937,1.2~) 泰明窯
・有田陶芸協会顧問
・日展会員

 辰砂釉をはじめ、様々な窯変釉を用いて、山や海などの自然をモチーフにし、絵画的空間表現と用の美、工芸の美を追求しています。

「曙光」 前田泰昭